茅ケ崎の大地と歴史の魅力を知る 「茅ケ崎博物館」

茅ケ崎市内には、小さな美術館や博物館が意外と多くあります。
そして今年の夏、茅ケ崎市に新たな博物館ができたことはご存じでしょうか?
今回は、7月30日に開館したばかりの「茅ケ崎博物館」をご紹介します。

自然の中に佇む新たな施設

茅ケ崎市の山側、大岡越前通り沿いの長閑な田園風景の中に建つ「茅ケ崎博物館」。
中海岸にあった「茅ケ崎文化資料館」に代わり、「博物館」として新たに開館しました。

広い敷地に佇む平屋造りでガラス張りの外観は、モダンでありながらどこか和のテイストを感じさせ、周りの豊かな自然に溶け込んでいます。
パッと見て博物館とは思えないステキな外観に、何があるのかとワクワクしちゃいます。

テーマは「大地と人の物語」

「茅ケ崎博物館」では、茅ケ崎の長い歴史と今も残る豊かな自然の中で、人々がどんな暮らしをしてきたのかを学ぶことができます。茅ケ崎の魅力がたくさんつまった展示内容です!

こちらは展示室前に掲げられている巨大な“ちがさき歴史絵巻”です。
茅ケ崎の地で人々が活動していた痕跡が残る一万年以上前の旧石器時代から、「茅ケ崎」という地名が文献で発見された平安時代。そこからさらに鎌倉・戦国・江戸・近代と、いくつもの時代のなかで、現在の茅ケ崎が築かれていったことが一目でわかる絵巻です。

メインの展示室は、茅ケ崎の自然や歴史・文化を紹介した「基本展示」と、調査研究活動の成果や他の博物館との共催展などが展示される「企画展示」を見学できます。

基本展示はテーマごとに資料や標本などが並べられ、一つ一つの展示物にわかりやすい解説が記載されています。

生物や植物の標本、下寺尾の遺跡で発掘された弥生土器など、貴重な物を見ることができました。

現在おこなわれている企画展は「『鎌倉殿』の時代の茅ケ崎」です。

鎌倉時代の物とされる陶器などの出土品や、当ブログでも紹介されていた「旧相模川橋脚」についても紹介されていました。

茅ケ崎を含めた湘南の地が、武士が誕生した鎌倉時代にどれほど深く関わってきたかがわかる貴重な展示となっています。

この企画展示は10月23日までの展示予定ですので、ご興味のある方はぜひ見学してみてくださいね。
「鎌倉殿」ファンの方にもおススメできる興味深い展示となっていますよ!

市民の憩いの場

施設内には、図書室や市民交流スペースも併設されています。
茅ケ崎の郷土資料が充実した図書室は、カフェのようなゆったりとした空間で、デスクやソファ席で本を読むことができます。

企画展示に合わせたおススメの本が並ぶ本棚には、思わず手に取りたくなる本が並んでいました。

市民交流スペースでは、不定期で子ども向けのワークショップや講演会が催されるそうです。
申し込み不要なので、ふらりとお子さんと行けるのがうれしいですね。
ワークショップの日程は、毎月茅ケ崎市のHPに掲載されていますので、興味のある方は確認してみてくださいね♪

見て・触れて学べる場所

博物館の横には、魚や野鳥などの生き物が見られる駒寄川が流れ、茅ケ崎の豊かな自然を直に感じることができます。
小さなお子さんの自然とのふれあいの場としては最適な場所ではないでしょうか。

私が伺ったこの日も、お天気が良かったので、ご家族で散策している姿を何組か見かけました。自然以外にも、周囲には市指定重要文化財の「旧和田家・旧三橋家住宅」や、大岡越前守の菩薩寺「浄見寺」などがあり、「茅ケ崎博物館」と合わせて歴史散策を楽しむのも楽しそうですね。

駐車場は今年12月完成予定とのことで、車での来館はできませんのでご注意ください。
自転車やバイク、公共交通機関での来館がおススメです。
臨時休館日があるので、来館前にHPで休館日を確認してから行くといいですよ!

「茅ケ崎博物館」では、企画展示だけでなく基本展示の内容も、少しずつ変化していくとのことです。行くたびに新たな茅ケ崎の新たな発見ができるなんてステキですね!

茅ケ崎の新たなスポット「茅ケ崎博物館」。ぜひ一度訪れてみてはいかがでしょう。

茅ケ崎博物館
住所:神奈川県茅ケ崎市堤3786-1
アクセス:
JR東海道線茅ヶ崎駅北口より
 ①神奈中バス「茅03 湘南ライフタウン行」・「茅50 文教大学行」・「湘11 湘南台駅西口 行」のいずれかに乗車、「堤坂下」で下車、徒歩15分
 ②神奈中バス「茅19 松風台・湘南みずき循環/湘南みずき行」・「茅82 湘南みずき行」のいずれかに乗車、「湘南みずき」下車、徒歩10分
 JR相模線香川駅よりコミュニティバスえぼし号「北部循環市立病院線」に乗車、「31 浄見寺入口」下車、徒歩すぐ
TEL:0467-81-5607
開館時間:9:00‐19:00(入館は18:30まで、図書カウンターは17:00まで)
休館日:月曜日(祝日の場合は開館、翌平日休)
    冬季休館(12月27日~1月4日)、臨時休館日
入館料:無料(企画展示は有料の場合があります)

※記載情報は取材当時のものです。変更している場合もありますので、ご利用前に公式サイト等でご確認ください。